お知らせnews

SMCラボラトリーズからのお知らせや新着情報を発信します。

2025.06.25

【新モデル導入のお知らせ】 ラットCCl₄誘発急性肝障害モデルの提供を開始しました

当社では、新たに「ラットCCl₄(四塩化炭素)誘発急性肝障害モデル」の提供を開始いたしました。本モデルは、肝細胞障害を中心とした急性肝炎の病態を再現するもので、肝保護作用や抗炎症作用を有する化合物の前臨床評価に適しています。 本モデルでは、CCl₄を単回腹腔内投与することで、投与後24〜48時間のタイミングにおいてALTおよびASTの顕著な上昇が観察されます。また、投与48時間後にはALT・ASTが自然軽快に向かう経過を示すため、「一時的かつ鋭敏な障害評価ウィンドウ」を確保することができ、試験の再現性と判別力に優れています。 さらに、炎症性サイトカインや肝再生マーカーの発現変化も確認されており、単なる障害評価にとどまらず、化合物の作用機序を把握するうえでも有用なモデルとなっております。 本モデルは、以下のようなニーズをお持ちの企業・研究機関に特に有効です: 肝保護作用の初期スクリーニングを迅速に行いたい 肝酵素(ALT・AST)の明確な上昇を指標とした定量的な評価を行いたい 急性肝障害における炎症・再生メカニズムに基づく薬効評価を行いたい 当社では、本モデルにおける基本プロトコールに加え、用量設定や投与経路、評価タイミングなどのカスタマイズにも対応しております。ご希望に応じて、組織学的評価やバイオマーカー解析なども組み合わせた総合的な評価計画をご提案いたします。 詳細なプロトコール情報や参考データをご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。 今後もSMCラボラトリーズは、疾患特異性の高い非臨床モデルの拡充を通じて、創薬研究の加速と信頼性向上に貢献してまいります。

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2025.06.07

Chitinase-1阻害がMASHの進行を抑制:代謝スイッチによる新たな治療戦略

2025年5月、Frontiers in Immunology誌にて、PolandのOncoArendi社および研究機関の共同研究チームが、CHIT1阻害薬OATD-01の研究成果を公表しました。本研究では、STAM™マウスを含む複数のMASHモデルを用いて、OATD-01がマクロファージの代謝を制御し、MASHの進行を抑制する可能性が示されました。 研究チームは、OATD-01をMASHモデルマウスに4週間投与し、肝臓における脂肪蓄積、炎症、線維化の抑制効果を評価しました。その結果、肝病理スコア(NAS)が有意に改善し、肝マクロファージの炎症マーカー(CD68, F4/80)の発現も低下しました。さらに、RNA-Seq解析により、脂質代謝や解糖系、ミトコンドリア機能など広範な代謝経路がOATD-01投与によって正常化されることが明らかとなりました。 加えて、in vitro試験では、骨髄由来マクロファージに対するOATD-01の投与により、グルコース取り込みの抑制とATP産生の増加が確認されました。この代謝スイッチにより、炎症性サイトカイン(IL-1β)の産生が抑制されることが示され、CHIT1阻害が肝内炎症の制御に寄与する新たなメカニズムが提唱されました。 本研究は、CHIT1阻害によるマクロファージ代謝の再プログラミングが、MASHの治療に有効である可能性を示すものであり、OATD-01の臨床応用が期待されます。今後もSMCラボラトリーズは、革新的な研究と高品質な非臨床試験サービスを通じて、医薬品開発を支援してまいります。

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2025.05.16

【出展のお知らせ】第61回日本肝臓学会総会に出展いたします

SMCラボラトリーズ株式会社は、2025年6月5日(木)~6日(金)にホテルニューオータニ(東京)で開催される「第61回日本肝臓学会総会」に出展いたします。当社ブースでは、独自に開発したMASH(NASH)-肝がんモデルであるSTAM™マウスをはじめ、各種臓器の炎症・線維化に関連した病態モデルマウスをご紹介いたします。また、当社の非臨床試験サービスや病理組織解析サービスに関する情報もご紹介いたします。多くの研究者や医療関係者の皆様のご来場を心よりお待ちしております。 第61回日本肝臓学会総会

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2025.05.02

肝細胞の老化が肝細胞癌の発症に関与:シロリムスによる予防的効果を確認

2025年3月、当社顧客の Nottingham Universityの研究グループが『Human Cell』にSTAM™マウスを用いた試験結果を公表しました。肝細胞の老化(細胞老化)が肝細胞癌(HCC)の発症に関与する可能性が示されました。また、免疫抑制剤であるシロリムスが、老化関連分泌表現型(SASP)因子の抑制を通じてHCCの予防に寄与することが明らかになりました。   研究チームは、肝硬変およびHCC患者の肝生検サンプルを用いて、老化マーカーであるp16の発現を評価しました。その結果、p16の発現レベルが高いほどHCCの発症リスクが増加することが確認されました。さらに、STAM™マウスを用いた非臨床試験では、シロリムスを早期(4週齢から)および後期(12週齢から)に投与した群とプラセボ群を比較しました。その結果、早期にシロリムスを投与した群では、HCC結節の数および最大径が有意に減少し、SASP因子(TNFα、IL-1β、IL-2、CXCL15)のタンパク質レベルも低下しました。 この研究は、肝細胞の老化がHCCの発症に寄与することを示すとともに、シロリムスがSASP因子の抑制を通じてHCCの予防に有効である可能性を示しています。今後、ヒトを対象とした臨床試験が期待されます。今後もSMCラボラトリーズは、革新的な研究と高品質な非臨床試験サービスを通じて、医薬品開発を支援してまいります。   詳細な研究内容については、以下のリンクをご参照ください。 論文全文はこちら(Springer Human Cell誌)

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2025.04.15

IL-18結合タンパク質によるMASHの線維化抑制効果を確認:新たな治療戦略の可能性

2025年4月、『Cell Reports Medicine』に掲載された最新の研究により、IL-18結合タンパク質(IL-18BP)を用いた治療が、代謝機能障害関連脂肪性肝炎(MASH)の進行を抑制する可能性が示されました。この研究では、IL-18BPがMASHモデルマウスにおいて線維化の進行を有意に抑制することが確認されました。   研究チームは、STAM™マウスにIL-18BPを投与し、その効果を評価しました。その結果、IL-18BPは肝臓の線維化マーカーの発現を有意に低下させ、肝線維化の進行を抑制することが示されました。また、IL-18BPは炎症性サイトカインであるIL-18のシグナル伝達を阻害することで、炎症反応を抑制し、肝臓の損傷を軽減することが明らかになりました。   この研究は、MASHの新たな治療法としてIL-18BPの可能性を示すものであり、今後の臨床応用が期待されます。また、SMCラボラトリーズが提供するSTAM™マウスを用いた非臨床試験サービスは、MASHや肝線維化の研究において重要な役割を果たしています。今後もSMCラボラトリーズは、革新的な研究と高品質な非臨床試験サービスを通じて、医薬品開発を支援してまいります。   詳細な研究内容については、以下のリンクをご参照ください。 論文全文はこちら(ScienceDirect)

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2025.03.04

Devonian社、MASH肝疾患研究で有望な非臨床結果を報告

Devonian Health Group Inc.との共同研究により、Thykamine™の前臨床概念実証を、当社のSTAM™(MASH-HCCモデル)マウスを用いて成功裏に実施したことを発表しました。   STAM™マウスにおけるThykamine™の投与は、臨床試験の主要評価項目であるNAS(NAFLD活動スコア)および線維化の改善を示しました。Thykamine™は、アトピー性皮膚炎や潰瘍性大腸炎に加えて、肝疾患においても抗炎症および抗線維化作用を示しており、より広範な治療応用の可能性を示唆しています。   今後の開発と成功を期待しています。 詳細については、以下のプレスリリースをご覧ください: Devonian Reports Positive Results in MASH Liver Study

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2025.02.28

MASH治療に新たな可能性:2-ヒドロキシベンジルアミンの効果を確認

2025年2月に学術誌『Nutrients』に掲載された最新の研究により、2-ヒドロキシベンジルアミン(2-HOBA)がMASH(代謝機能障害関連脂肪性肝炎)の治療に有望であることが示されました。この研究では、2-HOBAが反応性ジカルボニル化合物を除去することで、肝臓の炎症や線維化を抑制し、肝機能を改善する効果が確認されました。   研究チームは、MASHモデルマウスに2-HOBAを投与し、その効果を評価しました。その結果、2-HOBAは肝臓の炎症マーカーや線維化マーカーの発現を有意に低下させ、肝機能の改善が見られました。また、2-HOBAは酸化ストレスによって生成される有害なジカルボニル化合物を効果的に除去することで、肝細胞の損傷を防ぐことが示されました。 この研究は、MASHの新たな治療法として2-HOBAの可能性を示すものであり、今後の臨床応用が期待されます。また、SMCラボラトリーズが提供するSTAM™マウスモデルなどの非臨床試験サービスは、MASHや肝線維化の研究において重要な役割を果たしています。   詳細な研究内容については、以下のリンクをご参照ください。 論文全文はこちら(MDPI Nutrients誌) 今後もSMCラボラトリーズは、革新的な研究と高品質な非臨床試験サービスを通じて、医薬品開発を支援してまいります。

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2025.01.17

肺線維症研究における新たな一手:SMC Laboratoriesが提供するIPFモデルのご紹介

当社は、非臨床CROとして、疾患モデル動物を用いた薬効薬理評価に特化した研究サービスを提供しています。このたび当社では、特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis: IPF)モデルを用いた評価体制を一層強化し、肺線維症治療薬開発に貢献できる体制を整えました。   ■ SpO₂モニタリングによる負担の少ない評価 当社では、マウスにおけるSpO₂(血中酸素飽和度)の測定を導入いたしました。パルスオキシメーターを用いたこの手法は、被験動物に与えるストレスが少なく、繰り返しの生体内モニタリングが可能であるため、治療経過の定量的かつ動的な評価に有効です。   ■ マイクロCTによる構造的評価の充実 さらに、当社が保有する小動物用マイクロCTを活用することで、肺構造の変化=線維化の進行度を視覚的かつ定量的に評価することが可能となっています。SpO₂単独では捉えきれない肺線維化の構造的変化を補完する手法として、両者を組み合わせた解析をご提案しております。IPFモデルをはじめとする当社の疾患モデルについては、オンラインミーティング形式でのご紹介も可能です。研究開発の初期検討段階から、ぜひお気軽にご相談ください。   お問い合わせはこちらから>

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2024.12.27

試験実施例: 当社MASHモデルを用いて歯周炎が肝細胞癌を促進することがScientific Reports誌に掲載されました

今回は、当社MASHモデルマウス(STAM™)を基礎研究にご活用して頂きました事例をご紹介します。 歯周病は、肝細胞癌を増悪させる可能性が報告されておりましたが、その詳細なメカニズムは不明でした。著者らは、歯周病と肝細胞癌の関係を明らかにするために、STAM™マウスに歯周炎を発症させ、肝細胞癌の発症にどのように影響を及ぼすか検討しました。 その結果、歯周炎が肝細胞癌の発症を促進させることおよびそのメカニズムを解明し、Scientific Reports誌にて報告しております。 詳しくは、下記サイトをご参考にしてください。   Periodontitis promotes hepatocellular carcinoma in Stelic Animal model (STAM) mice | Scientific Reports   STAM™マウスは、薬効薬理試験のほかこのような基礎研究にもご利用して頂ける疾患モデルとなります。基礎研究でのご利用をお考えの際は、当社までお問い合わせください。

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2024.12.09

CytoDyn has published a press release regarding the leronlimab efficacy preclinical study for MASH/fibrosis provided by SMC

当社顧客であるCytoDyn社からSTAM™マウスモデルを用いた薬効評価試験の結果が公表されました。 本薬効評価系には、Resmetriomが設定されておりCytoDyn社の被験物質であるleronlimabとの線維化治療効果に対して直接比較しております。   詳細は、CytoDyn社のプレスリリースをご覧ください。 CytoDyn Announces Preliminary Findings in Study with SMC Laboratories :: CytoDyn Inc. (CYDY)

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