コラムcolumn

SMCラボラトリーズが毎⽉発信している研究コラムをご覧いただけます。

2025.06.06

【論文紹介】複数MASHモデルを用いたMASH治療薬評価試験

MASH治療薬候補の価値を最大化する非臨床試験パッケージのご提案 この度、私たちが薬効薬理試験を実施させていただいたMolecure社様の新規MASH治療薬候補「OATD-01」の研究成果が、権威ある学術誌『Frontiers in Immunology』に掲載されましたので、ご紹介いたします。 Frontiers in Immunology掲載論文 論文はこちら 研究のハイライト:複数のMASHモデルによる多角的評価 本研究の成功の鍵は、病因の異なる複数のMASHモデル(STAM™, DIAMOND, CDHFD)を組み合わせ、多角的な評価を行った点にあります。これにより、化合物の一貫した治療効果を証明し、そのユニークな作用機序に関する深い知見を得ることができました。 異なる特性を持つモデルで評価することで、化合物の価値を最大化します。 貴社の創薬研究を、次のステージへ もし、ご評価中の化合物について、下記のような課題をお持ちでしたら、ぜひ一度弊社にご相談ください。 複雑な作用機序のポテンシャルを、最適なモデルで証明したい 導出やライセンスアウトに向けた、説得力のあるデータに課題を感じている 肝臓だけでなく、他臓器での薬効も網羅的に確認したい 今回の事例のように、弊社は複雑な試験系のデザインを得意とし、貴社の化合物の価値を最大化する非臨床試験戦略をご提案します。

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2025.05.30

【新サービス】 ラットCCl4誘発性急性肝障害モデル

横幅調整版 肝疾患領域の治療薬開発において、このような課題をお持ちではないでしょうか? 化合物の肝保護作用を、信頼性の高いIn Vivoモデルで評価したい 候補化合物の絞り込みをスピーディーに行い、開発期間を短縮したい 自社の研究計画に合わせた試験デザインを柔軟に相談したい もし一つでも当てはまるなら、私たちが力になれるかもしれません。 この度、これらの課題を解決する 「ラット四塩化炭素(CCl4)誘発性急性肝障害モデル」 を新たにリリースいたしました。 マウスモデルに比べ、バイオマーカーの経時的な変化を捉えやすい本モデルは、 貴社の肝保護薬・抗炎症薬などの薬効評価を加速させます。 本モデルがもたらす3つのメリット 1. 信頼性の高いデータ 投与後24・48時間で明瞭なALT/ASTの上昇を確認。確かな薬効評価を可能にします。 2. 詳細な作用機序解析 投与後48時間の解析では再生因子の評価も可能。化合物の多面的な評価に貢献します。 3. 柔軟なカスタム対応 貴社のプロジェクトに合わせ、最適な試験デザインを共同で設計します。 評価データ例 ご相談・お問い合わせ 「まずは詳細なプロトコルや、他のデータを見てみたい」 「自社の化合物でテスト可能か、一度相談してみたい」 このようにお考えでしたら、ぜひお気軽にご連絡ください。 貴社の創薬研究を強力にサポートいたします。

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2025.05.23

【出展のお知らせ】 第61回日本肝臓学会総会 | SMCラボラトリーズ

この度、弊社は2025年6月5日(木)~6日(金)、ホテルニューオータニ(東京)にて開催されます「第61回 日本肝臓学会総会」に出展いたします。 弊社オリジナルのMASH (NASH)-肝がんモデルであるSTAMTMマウスをはじめ、各種臓器の炎症・線維化に関連した病態モデルマウスについてご紹介いたします。 特に、今回の展示では、これまでに15以上の化合物を臨床試験に進めたSTAMTMマウスの実績のうち、 ★ MASH治療薬として承認されたRezdiffra (Resmetirom)の薬効データ ★ MASH治療薬候補(第三相試験中のSemaglutideやPegozaferminなど)の薬効データ ★ MASH由来HCCにおけるLenvatinibや免疫チェックポイント阻害剤の薬効データ 等、MASHやMASH発症後に生じる肝がんの治療薬に関する研究や開発に役立つ情報をご覧にいただくことが可能です! ご来場の際には、ぜひ弊社ブース【No. 22】にお立ち寄りください。 弊社ブースにお立ち寄り頂いた方には**特別な特典**をご案内いたします! 皆様のご来場を心よりお待ちしております。   展示会名 : 第61回日本肝臓学会総会 https://site.convention.co.jp/jsh61/ 日 時 : 2025年6月5日(木)~ 6日(金) 会 場 : ホテルニューオータニ(東京) ブースNo. : 【22】 出展製品 : 薬効評価試験受託サービス・病理組織解析サービス  

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2025.05.16

同一化合物による複数モデル評価

本日は、開発化合物に関する非臨床データの価値を最大化するためのご提案をご紹介いたします。 – 研究開発の可能性を広げる2つの戦略的アプローチ 今回は、貴社で開発中の治療薬の更なる発展に向け、以下の2つの方向性をご提案させていただきます。 ご提案1:適応症拡大戦略:疾患領域の拡張 近年、同一の試験物質を複数の疾患領域に展開すること注目されており、実際に弊社顧客のInsilico Medicine社様のNature Biotechnology誌に掲載された研究(Ren et al., Nat Biotechnol., 2024)では、TNIK阻害剤の効果を肺・皮膚・腎臓の複数の線維化モデルで実証し、臨床試験まで進展された事例がございます。 当社でも、以下のようなニーズに応じて各臓器の線維化モデルを活用した試験設計が可能です: – 「どの臓器を適応とするか決めかねている」 – 「肝臓疾患に効きそうな化合物だが、他臓器での評価も検討したい」 – 「パイプラインの適応拡大を狙いたい」 当社では、肺・肝臓・腎臓・大腸・皮膚などに対応する評価系を備えており、化合物の特性に合わせた試験デザインをご提案可能です。 ご提案2:複数の疾患モデルによる強固なエビデンス構築 例えば、MASH疾患ではSTAM model (lean type MASH)やDIAMOND model (obese type MASH)など、異なる特徴や病態メカニズムを持つ複数のMASHモデルを組み合わせて評価を実施(Cheung-Flynn et al., Nutrients, 2025)し、薬効や作用メカニズムに関する再現性のある説得力の高いデータを構築することが可能です。 こうしたアプローチはFDAのAnimal Rule Guidanceにも沿っており、モデル依存性の排除や導出戦略・パートナーシップ構築における差別化資料としても有効です。 ご興味ございましたら、ぜひ一度オンライン等で詳細をお打合せさせていただければ幸いです。

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2025.05.09

化合物のポテンシャルを最大限に引き出す:カスタムメイド・サービスのご紹介

新薬開発の競争が激化し、より個別化されたアプローチが不可欠となる今日、このような課題に直面されていませんか? 「既存のモデルや評価系では、自社化合物のユニークな特性を十分に評価しきれない。」 「汎用されるモデルは再現性に乏しく、時間とリソースの浪費につながっている。」 「候補薬の真の可能性を引き出し、臨床試験への移行の確度を高めたい。」   これらの課題に共感いただけるなら、当社のカスタムメイド・サービスが、お客様の研究開発を強力にサポートできると確信しております。   なぜ当社のカスタムメイド・サービスが選ばれるのか? 徹底した個別コンサルテーションと的確な課題特定 お客様の化合物の作用機序、ターゲット、開発フェーズ、そして克服したい具体的な課題を理解するため、徹底的なヒアリングを実施します。表面的なご要望の奥にある研究の本質的なニーズを掘り下げ、最適な評価戦略の基盤を構築します。 「最適解」を実現する完全オーダーメイド設計 画一的なモデルやパッケージ化されたソリューションは提供いたしません。お客様の化合物の特性、研究目的、ご予算に完璧に合致するよう、評価系のデザイン、プロトコル作成、さらには必要に応じて新規疾患モデルの構築に至るまで、文字通り「ゼロから」ソリューションを設計します。お客様の化合物に特化した、真に「オンリーワン」のソリューションをご提供します。 20件以上のカスタム試験実績に裏打ちされた確かな専門性と実行力 SMCラボラトリーズは、STAM™マウスを用いた評価において、15以上の作用機序カテゴリー、270以上の標的分子の評価実績があり、STAM™マウスでの試験データが15の治験物質の臨床試験移行をサポートしてきました。この経験に基づき、お客様の候補薬の特性に合わせた最適な試験デザインをご提案できます。 お客様の研究開発進捗に寄り添う継続的なパートナーシップ 私たちのコミットメントは、評価試験の実施で終わりではありません。長期的なパートナーシップを重視し、継続的な技術的・戦略的サポートを提供します。得られた結果に基づく詳細なディスカッション、追加試験のご提案、市場や科学的トレンドに合わせた評価戦略のアップデートなど、お客様の研究開発が次のマイルストーンに到達できるよう支援します。   お客様の大切な化合物のポテンシャルを最大限に引き出し、研究開発を加速させるために、既存の疾患モデルや評価の枠組みを超え、お客様の化合物に最適化されたカスタムメイドのアプローチをご検討ください。   まずは、現在化合物評価で直面されている具体的な課題や、達成したい目標について、当社の専門チームにご相談ください。経験豊富な研究者が、お客様のニーズに最適なカスタムメイド・プランをご提案いたします。 個別相談をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。 皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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2025.05.02

IPF治療薬開発に必須の in-vivo 試験のご提案

特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis: IPF)において、既存薬は進行抑制効果を示すものの、死亡や疾患進行の停止や生存期間の大幅な改善には至っておらず、 より有効かつ安全な薬剤開発が喫緊の課題となっております。   IPF 治療の課題 – SOC存在下でも開発が止まらない理由 Nintedanib/Pirfenidone治療の限界: ・FVC低下を抑制し、疾患進行を遅らせるものの、完全停止には至らない ・生存期間への影響が限定的 ・消化器症状や光線過敏症などの副作用の存在 これらの課題を克服するより効果的で安全な新薬開発が急務となっています。   臨床試験におけるIPF試験:SOC存在下での比較の必要性 IPFの新薬開発ではNintedanibと Pirfenidoneとの比較を重要視しており、非臨床段階から以下のような試験デザインの必要性が高まっています。 ・SOC併用下のプラセボ対照試験(Add-on 試験) ・SOC未使用患者を対象としたプラセボ対照試験(Monotherapy 試験) ・従来の機能低下抑制に加え、急性増悪予防やQOL改善など これらの複雑化する要求に対し、質の高い非臨床エビデンスの構築が、臨床開発成功の確度を高める鍵となります。   IPF治療薬開発で“今” 求められる試験とアプローチ 新規薬剤開発においては、従来のFVC低下抑制効果に加えて、以下の点に焦点を当てた研究・試験が重要視されています。 ・より強力な抗線維化効果 ・症状(咳、呼吸困難)およびQOLの改善 ・急性増悪の予防・治療 ・併用療法の可能性   SMCが提供するIPF非臨床試験ソリューション   成功への第一歩:カスタマイズされた試験デザイン 貴社の創薬プログラムの成功に向け、以下のポイントに基づいたカスタマイズ試験をご提案いたします: ・化合物の作用機序とターゲットに最適化されたモデル選定 ・開発段階に応じた評価項目の設定 ・規制対応を見据えたデータパッケージ構築 ・迅速かつ質の高いデータ取得

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2025.04.25

CDAHFDモデルでのLiraglutide試験データをご紹介

本記事では脂肪肝、炎症、線維化を短期間で引き起こすことが可能なCDAHFDモデルにおいて、GLP-1 receptor agonistであるLiraglutideのデータを取得しましたので、そのご紹介を致します。   CDAHFDモデルの概要 コリン欠乏・高脂肪(60%)・0.1%メチオニン添加飼料による誘導モデル 数週間という短期間で脂肪肝、炎症、線維化を再現 抗線維化薬評価に適したモデル   【自社データ】Liraglutideによる肝線維化の抑制効果 本モデルを用いた社内試験にて、Liraglutide投与群ではコントロール群と比較し、線維化スコアの有意な低下を確認しております。   病理組織像やその他解析データなど、詳細な情報をご希望の方はお気軽にご連絡ください。 今後のご研究の一助となれば幸いです。    

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2025.04.18

肥満型MASHモデルのご紹介

本記事では、肥満型MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)モデルについてご紹介します。   MASHは多様な病態を示す複雑な疾患であり、ヒト病態を適切に評価するためには、目的に応じて複数のモデルを使い分けることが重要です。既存のモデルには、肥満型・非肥満型、脂質異常症の有無、肝がんへの進展など、それぞれ異なる特徴があります。 SMCラボラトリーズはMASH研究のパイオニアとして、さまざまなタイプのMASHモデルをご用意しています。本日はその中から、**肥満型MASHモデル「GANダイエットモデル」**をご紹介いたします。   GANモデルの主な特長: 肥満型表現型を示す 脂質異常症は顕著ではない MASH発症までに約15〜25週を要する ヒトMASHにみられる多くの病理学的特徴を再現 弊社では本モデルに関する多くのバックグラウンドデータを取得しており、その一部をご希望に応じて提供可能です。   また、GANモデルの詳細データや、ヒトMASH病態を網羅するための最適なモデルの組み合わせ、モデル比較表などにご関心がございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。これまでの豊富な試験実績をもとに、貴社に最適な情報とモデルをご提案させていただきます。

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2025.04.11

PSCモデルの選び方 – 理想的なモデルとは?

本記事では、PSC研究を成功に導くモデル選定のポイントについてご紹介します。   理想的なPSCモデルに求められる要素: ・Duct injury (intra- and extrahepatic) ・Ductular reaction ・Onion-like periductal fibrosis ・Portal inflammation ・Association with IBD               ▼ ▼ ▼   しかしながら、これらを全て再現する単一モデルは存在していないのが現状です。 では、どのように評価を進めればよいのでしょうか?   ▶ 複数のPSCモデルを組み合わせて使用することで、より包括的な評価が可能になります。     どのモデルを選択するべきか? 各PSCモデルの特徴を比較した「モデル比較表」をご用意いたしました。 用途に合わせた最適なモデルの選定にぜひお役立てください。       モデルに関するご質問やどのように研究に活用するかご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。  

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2025.04.04

【論文紹介】MASH進行抑制の新知見|2-HOBAの有効性検証

STAM™

本記事では、弊社クライアント様がSTAMTMマウスモデルを用いた研究において、MASH進行抑制に関する論文を報告されましたので、ご紹介させていただきます。   ▶ 該当論文はこちら Reactive Dicarbonyl Scavenging with 2-Hydroxybenzylamine Improves MASH     本論文では、reactive dicarbonyl electrophiles (DE)のスカベンジャーである「2-HOBA」が、肝臓における酸化ストレス・炎症・ミトコンドリア機能障害等の軽減を通じて、MASHの進行を抑える効果が示されています。   以下のようにMASHのエンドポイントにも設定されているNAFLD activity scoreの有意な減少が認められています。     STAMTMマウス利用のメリット、ポイント: ・MASH病態の再現率の高さから様々なpathwayの化合物の評価が可能 ・臨床相関性が高く、1試験で様々なMASH病態を評価可能 ・100%のマウスがMASHからHCCまで発症するため、発がん予防、治療試験のどちらにも最適   SMCラボラトリーズでは、以下のような形での研究をご支援が可能です。 ✅STAMTMマウスを用いたMASH~HCCステージでの評価試験 ✅承認された治療薬であるレスメチロームとの比較試験 ✅STAMTMと異なるMASHモデル(高脂肪食誘導モデル等)を用いてヒト病態を網羅した評価試験   新たな候補化合物の評価をご検討中でしたら、ぜひお気軽にご相談ください。 貴社の開発ステージ・目的に応じた試験系をご提案いたします。 ご質問やお打ち合わせのご希望がございましたら、お問い合わせ頂ければ幸いです。

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