SMCラボラトリーズからのお知らせや新着情報を発信します。
今回は、当社MASHモデルマウス(STAM™)を基礎研究にご活用して頂きました事例をご紹介します。 歯周病は、肝細胞癌を増悪させる可能性が報告されておりましたが、その詳細なメカニズムは不明でした。著者らは、歯周病と肝細胞癌の関係を明らかにするために、STAM™マウスに歯周炎を発症させ、肝細胞癌の発症にどのように影響を及ぼすか検討しました。 その結果、歯周炎が肝細胞癌の発症を促進させることおよびそのメカニズムを解明し、Scientific Reports誌にて報告しております。 詳しくは、下記サイトをご参考にしてください。 Periodontitis promotes hepatocellular carcinoma in Stelic Animal model (STAM) mice | Scientific Reports STAM™マウスは、薬効薬理試験のほかこのような基礎研究にもご利用して頂ける疾患モデルとなります。基礎研究でのご利用をお考えの際は、当社までお問い合わせください。
当社顧客であるCytoDyn社からSTAM™マウスモデルを用いた薬効評価試験の結果が公表されました。 本薬効評価系には、Resmetriomが設定されておりCytoDyn社の被験物質であるleronlimabとの線維化治療効果に対して直接比較しております。 詳細は、CytoDyn社のプレスリリースをご覧ください。 CytoDyn Announces Preliminary Findings in Study with SMC Laboratories :: CytoDyn Inc. (CYDY)
本日は、線維化に着目して医薬品開発を行い、当社MASHマウス (STAM™マウス)を用いた前臨床試験を実施後に、その研究結果をClinical and Translational Science誌に掲載された、米国のAllysta社様の論文をご紹介致します。 https://ascpt.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cts.13760 こちらの論文ではアディポネクチン由来ペプチドであるALY688を連日皮下投与した結果、MASHの治療および線維化進展の予防が確認されました。 STAM™マウスは、内臓脂肪が肥大化しておりアディポサイトカインの分泌異常が生じているモデルです。 特にアディポネクチンの分泌は、正常マウスに比べて減少を示し、いわゆる低アディポネクチン血症にあります。 本論文では、STAM™マウスを用いたアディポサイトカインを標的としたMASH治療アプローチの初の報告事例であり、STAM™マウスがアディポサイトカインのMASH/線維化に対する薬効評価をし得るモデルであることが証明されました。 当社のSTAM™マウスをはじめとした、非臨床薬効評価試験サービスにご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。
当社クライアントが、2024年11月15日から19日にサンディエゴで開催されるAASLD ~The Liver Meeting 2024 ~にてポスター発表をします。 Abstracts aasld.org/sites/default/files/2024-10/1_the_liver_meeting_2024_abstracts.pdf プレゼンテーションのタイトルは以下の通りです。 Poster #1060 The beneficial effect of resmetirom on tumorigenesis associated with MASH in STAM mice Institution: Kurume University School of Medicine (Japan) Poster #1082 Impact of ex-vivo expanded CD34-positive cells on tumor formation in hepatocarcinogenic mice with metabolic dysfunction-associated steatohepatitis Institution: Kurume…
本日は、線維化に着目して医薬品開発を行い、当社でマウスを用いた前臨床試験を実施後に、その研究結果をNature Biotechnology誌に投稿された、Insilico Medicine社様の論文をご紹介致します。 こちらの論文ではAIを用いてTRAF2- and NCK-interacting kinase (TNIK) を抗線維化のターゲットと特定し、肺、皮膚、腎臓の線維化モデル動物を用いて前臨床試験を実施し、臨床試験まで進まれた結果が記載されております。 上記の様に複数臓器に渡る線維化に対して、同一化合物がその治療効果を示していることが見られます。 これまでも線維化に関わる治療薬開発において、肝臓、肺、腎臓、腸、皮膚など複数臓器に渡って同一化合物を評価し、その中で特に有望な疾患に対する開発を進められた企業様もいらっしゃいます。 こういったご依頼を頂ける理由としては、当社が特に炎症・線維化疾患の病態評価に注力して1,000を超える企業様と試験を実施してきたことによる実績と経験によるものと考えております。 前述のように炎症・線維化を中心とした病態評価を多数経験し、関連因子や病態の評価経験が豊富にあることから、お客様が開発されている化合物に適切な試験デザインのご提案が可能です。
本日は、新しい薬効評価試験サービスとして、STAM-IOモデルの陽性対照にLenvatinibを設定し、ローンチしましたのでご紹介いたします。 陽性対照として設定したLenvatinibはマルチターゲット阻害剤(VEGFR2(KDR)/VEGFR3(Flt-4) )です。 Vehicle群と比較してLenvatinib投与群では生存率および腫瘍増殖率を有意に改善し、Lenvatinibによる抗腫瘍効果が確認されました。 Lenvatinibを用いた薬効評価試験のデザイン例は以下の通りです。 薬効評価試験における陽性対照の意義は、既知の有効な治療と同程度の被験物質の有効性を示すこと、及び、陽性対照と直接比較して被験治療の優越性を示すことにより被験治療の有効性を示すことです。つまり、陽性対照を設定することで、被験物質の薬効を陽性対照と比較して評価することが可能です。 このポジティブコントロールを用いて、貴社の被験物質の薬効評価試験を実施するのはいかがでしょうか。 当社STAM-IOモデルのサービス内容について、さらに詳細にお知りになりたい方は、お気軽にお問い合わせください
本日は、新しい薬効評価試験サービスとして、IPFモデルの陽性対照にNerandomilastを設定し、ローンチしましたのでご紹介いたします。 陽性対照として設定したNerandomilastはPDE-4阻害薬です。 BLM-induced IPFモデルの主要評価項目である肺の組織学的解析によるAshcroft scoreは、vehicle群と比較してNerandomilast投与群で有意に低下し、Nerandomilastによる肺線維化の治療効果が確認されました。 Nerandomilastを用いた薬効評価試験のデザイン例は以下の通りです。 薬効評価試験における陽性対照の意義は、既知の有効な治療と同程度の被験物質の有効性を示すこと、及び、陽性対照と直接比較して被験治療の優越性を示すことにより被験治療の有効性を示すことです。つまり、陽性対照を設定することで、被験物質の薬効を陽性対照と比較して評価することが可能です。 このポジティブコントロールを用いて、貴社の被験物質の薬効評価試験を実施するのはいかがでしょうか。 当社IPFモデルのサービス内容について、さらに詳細にお知りになりたい方は、お気軽にお問い合わせください。
この度、STAMTM-HCC/IO+モデルを用いたresmetiromの線維化治療試験の評価結果を新たに取得しましたので、ご案内させて頂きます。 このようにSTAMTM-HCC/IO+モデルは承認されたresmetiromが臨床試験で評価された項目、すなわち脂肪肝、NAFLD Activity scoreおよび線維化について同様な改善が認められています。 今回SMCラボラトリーズでは、resmetiromが承認されたことを受け、MASHや病体進行により見られる肝癌に対する治療薬開発を更に盛り上げ、活発にさせたいと考えております。
2024年10月9日(水)~11日(金)パシフィコ横浜にて開催されます「第26回 バイオジャパン」に出展をします。 会場では当社の特許モデルであるSTAM™マウスをはじめとした炎症・線維化に関わる病態モデルマウスを紹介します。 ご来場の際には、ぜひ当社ブース《D-54》にお気軽にお立ち寄りください。 来場には事前登録が必要となります。 商談等のご希望があれば、事前にご来場日時をご連絡ください。技術スタッフ同席の打ち合わせを設定します。
本日はSTAM™マウスを用いた、腸肝軸に着目したMASH薬効評価試験の例をご紹介いたします MASH患者ではマイクロバイオームの変化やLeaky Gutなどが示されています(Lixin et al., Hepatology, 2012; Jay et al., CMGH, 2015)。 実際にMASHマウスモデルを用いた解析からLeaky Gut、細菌の異常増殖、腸内毒素症などの腸肝軸の機能障害が、炎症や線維化の進行に寄与することが示されています(Samuele et al., Hepatology, 2013; Lau et al., BioMed Res. Int.,2015)。 これらのことから、腸肝軸に着目したMASHの治療および予防研究が進められております。 STAM™マウスは、Atopobium spp., Bacteroides spp., Bacteroides vulgatus, Bacteroides acidifaciens, Bacteroides uniformis, Clostridium cocleatum, Clostridium xylanolyticum, Desulfovibrio sppの増加を特徴とするdysbiosisを示すMASH-肝癌モデルです(Guoxiang X et al, Oncotarget, 7, 19355-19366, 2016)。 また、STAM™マウスは、現在までに報告されているdysbiosisを伴うMASH-肝癌モデルの中では、唯一MASH-肝癌病態を再現したモデルであり、このモデルを使用することで脂肪肝から肝癌まで幅広く評価することが可能になります。実際にFMTおよびインスリン投与により、腸内細菌叢の改善を介した発癌の抑制が報告されております(Soeda K et al,…