STAMモデル:基礎研究への活用事例について
本記事では、弊社独自のNASH-HCCモデル(STAMTMモデル)の基礎研究への活用事例をご紹介致します
NASHは、病態発症機序の解明や新規診断方法の確立などの基礎研究において、大きな需要が残る疾患領域です。
また基礎研究では、病態モデル動物を用いて度々行われていますが、その際臨床相関性の高いモデルであることが重要視されています。
弊社STAMTMモデルは、高い臨床相関性を活かして、これまで薬効評価試験だけでなく多くの基礎研究にもご利用いただいております。
ご参考までに、本モデルを用いた基礎研究について、現在公表されている論文の一部をご紹介します。
– Integrative genomic analysis of mouse and human hepatocellular carcinoma
4つの代表的な肝癌モデル(MUP transgenic、TAK1-knockout、DENおよびSTAMTM)とヒト肝癌についてゲノムおよびトランスクリプトームの比較を行った結果、STAMTMマウスで発生する肝癌が最もヒト肝癌に類似していることが示されました。
– MicroRNA deregulation in nonalcoholic steatohepatitis-associated liver carcinogenesis
STAMTMモデルを用いて、NASH-HCCにおけるマイクロRNAの発現変化を解析し、主要なhepatocarcinogenesis-related pathwayに関与する複数のmiRNAがヒトHCCの場合と同様に高発現していることを明らかにしました。
– Free fatty acid-based low-impedance liver image: a characteristic appearance in nonalcoholic steatohepatitis (NASH)
新規非侵襲性の診断方法として、肝臓中の遊離脂肪酸の抵抗値を測定したところ、STAMTMモデルとヒトNASH検体で同様の傾向が確認されました。
– Analysis of amino acid profiles of blood over time and biomarkers associated with non-alcoholic steatohepatitis in STAM mice
STAMTMモデルを用いて、NASHからHCCへの病態進行において血中遊離アミノ酸の組成が変化していくことを明らかしました。またNASHに関連した新規炎症マーカーとして、血清アミロイドA(SAA)の有用性が示唆されました。
もしNASH病態モデルマウスを用いた基礎研究を検討中でしたら、ぜひ弊社STAMTMモデルの利用をご一考いただけますと幸いでございます。