2025.02.02

STAMマウス_GLP-1をターゲットとしたMASH、線維化および肝発癌抑制試験

STAMTMマウスを用いたGLP-1 receptor agonistとの直接比較試験のご提案

 

本記事では、STAMTMマウスを用いたGLP-1をターゲットとした薬効評価試験の実証例について、ご紹介をいたします。

2010年本邦初のGLP-1アゴニストであるLiraglutideが上市され以後、Exenatide、Lixisenatideなどが登場しております。2024年1月時点で、Clinical trial gov.に登録されている臨床試験およびその非臨床試験を表1にまとめました。

 

表1. GLP-1に関わるCompoundのNASHに対する開発状況

*1; Kojima M et al (Int J Mol Sci, 2020), *2; Mollerhoj MB et al (Clin Transl Sci, 2022), *3; Boland ML et al (Nat Metab, 2020), *4; Viking Therapeutics VK2735 – Viking Therapeutics, *5; Klein T et al (Med Mol Morphol, 2013), *6; Kawakubo M et al (Sci Rep, 2020), *7; Lee M et al (Sci Rep, 2020), *8; Lee SH et al (Biomed Pharmacother, 2023),*9, Bahirat UA et al (Eur J Pharmacol, 2017)

 

表1に記載されている通り、STAMTMマウスはGLP-1をターゲットとしたLiraglutide, Linagliptin, DA-1241, APD668といった薬剤の評価実績があるモデルです。例えば、佐賀大学医学部の研究グループはSTAMTMマウスを用いて、Linaglutideを投与することによりNAFLD Activity score、肝線維化の進展抑制、肝発癌抑制させることを世界で初めて報告しております。
IJMS | Free Full-Text | Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonist Prevented the Progression of Hepatocellular Carcinoma in a Mouse Model of Nonalcoholic Steatohepatitis (mdpi.com)

 

STAMTMマウスというGLP-1をターゲットとした様々な薬剤の評価実績があるマウスを用いてることで、Liraglutide, Linagliptin, Sitagliptinといった上市品とhead-to-headで比較することができ、開発品の優位性を評価できる、Semaglutideと比較することでMASH治療薬としての可能性を検討できるなどの用途が可能になります。

 

Semaglutideは、臨床にて肥満を改善したがNASH、fibrosisの改善を示さなかったことで、エンドポイントが満たしておりません。そのため、今後もGLP-1をターゲットとして創薬は盛んにおこなわれると考えられます。当社が世界に先駆けて開発したMASH/NASHモデルであるSTAMTMマウスを用いて、GLP-1をターゲットとした被験物質の薬効を評価することに関心はありますか。是非コンタクトフォームからお問い合わせください。