STAMマウス肝癌のヒト相関性に関する論文発表
本記事では、Toxicological Sciencesにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介します。
FDA-National Center for Toxicological Research (NCTR)
“Gene Expression and DNA Methylation Alterations in the Glycine N-Methyltransferase Gene in Diet-Induced Nonalcoholic Fatty Liver Disease-Associated Carcinogenesis”
STAMTMモデルは、脂肪肝から肝炎、線維化、そして肝癌までの進行が、すべてのマウスにおいてヒトNASHと同じ病態進行で、100%規則正しく発現するモデルマウスとして、NASH-肝癌研究に用いられております。
本論文では、2つのNAFLD-HCC(STAMTM and Diamond)モデルを用いて、Gnmt 遺伝子が経時的な発現低下を示し、DNAメチル化レベルの上昇と相関していることが報告されています。
Gnmt遺伝子の発現低下はヒトHCC 患者でも同様に見られており、これらの遺伝子発現変化やエピジェネティック修飾変化は病態の早期診断のバイオマーカーとして利用できる可能性がございます。
過去の論文では、トランスクリプトームの比較を行った結果、STAMTMモデルで発生する肝癌が最もヒト肝癌に類似していることが報告されております(Dow et al., 2018)。また、STAMTM モデルを用いてNASH-HCC過程における遺伝子発現とエピジェネティック制御の関係が報告されている(Dreval et al., 2019)ことから、STAMTM モデルはこれらの解析行うのに適したモデルであると考えられます。
弊社は、STAMTMモデルを用いた薬効試験をはじめ、小スケールで実施いただけるパイロット試験プラン、臓器サンプル販売など、研究者様のニーズに応じたサービスを提供しております。
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