コラムcolumn

SMCラボラトリーズが毎⽉発信している研究コラムをご覧いただけます。

2025.02.02

STAMにおける臨床相関性について

臨床試験へ進行するための鍵となるのは、動物モデルを使用する前臨床試験で得られた化合物の効果とデータの頑健性です。そのため、臨床相関性の高い適切なモデルを選択することが重要となります。 2020年1月の時点では、弊社のSTAM™マウスを用いて前臨床試験が行われ、その後NASHの臨床試験に進行した企業は15社に及びます。その中でも、ブリストル・マイヤーズスクイブ社が開発したPegbelfermin(PEG化FGF21アナログ)が現在までに臨床試験の第二相(NCT02413372)へと進行しております。 PegbelferminはSTAM™マウスと臨床試験の双方で脂質や線維化に関連した項目の改善を示したことが報告されております[Cristy R.C. Verzijl et al., EXPERT OPINION ON INVESTIGATIONAL DRUGS, 2019]。   ・肝脂肪に対する有効性 STAM™マウスでは、Pegbelfermin投与群において肝中性脂肪やコレステロールの減少が認められました。また、臨床試験第二相でも同様に、Pegbelfermin投与群はプラセボ群と比較して、5-7%の肝脂肪の減少を示しました。 ・線維化に対する有効性 STAM™マウスでは、病理学的評価において線維化が改善し、STAM™マウスと臨床試験の両方で線維化のマーカーである血清PRO-C3が減少を示したことから、前臨床と臨床間におけるPegbelferminの有効性が一致しました。   加えて、NASHの病態評価に利用されるNAFLD Activity Scoreの病理学的評価は、STAM™マウスではPegbelferminが優れた効果を示したものの、Pegbelferminの臨床試験ではまだ実施がされておりません。 したがって今後、前臨床試験と同様の結果が得られることが大いに期待されます。   Pegbelferminは、STAM™マウスおよび臨床試験の両方で有効性を証明した化合物の一例です。 STAM™モデルは、新薬開発の優れたプラットフォームであり、円滑な臨床試験への進行をサポートできると考えております。 また、NASH以外にも炎症・線維化に特化した幅広いモデルラインナップを取り揃えておりますので、 試験の詳細についてご質問等がございましたら、お気軽にご連絡下さい。

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2025.02.02

STAMマウス肝癌のヒト相関性に関する論文発表

本記事では、Toxicological Sciencesにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介します。   FDA-National Center for Toxicological Research (NCTR) “Gene Expression and DNA Methylation Alterations in the Glycine N-Methyltransferase Gene in Diet-Induced Nonalcoholic Fatty Liver Disease-Associated Carcinogenesis”   STAMTMモデルは、脂肪肝から肝炎、線維化、そして肝癌までの進行が、すべてのマウスにおいてヒトNASHと同じ病態進行で、100%規則正しく発現するモデルマウスとして、NASH-肝癌研究に用いられております。   本論文では、2つのNAFLD-HCC(STAMTM and Diamond)モデルを用いて、Gnmt 遺伝子が経時的な発現低下を示し、DNAメチル化レベルの上昇と相関していることが報告されています。 Gnmt遺伝子の発現低下はヒトHCC 患者でも同様に見られており、これらの遺伝子発現変化やエピジェネティック修飾変化は病態の早期診断のバイオマーカーとして利用できる可能性がございます。   過去の論文では、トランスクリプトームの比較を行った結果、STAMTMモデルで発生する肝癌が最もヒト肝癌に類似していることが報告されております(Dow et al., 2018)。また、STAMTM モデルを用いてNASH-HCC過程における遺伝子発現とエピジェネティック制御の関係が報告されている(Dreval et al., 2019)ことから、STAMTM モデルはこれらの解析行うのに適したモデルであると考えられます。   弊社は、STAMTMモデルを用いた薬効試験をはじめ、小スケールで実施いただけるパイロット試験プラン、臓器サンプル販売など、研究者様のニーズに応じたサービスを提供しております。   ご要望やご質問等ございましたら、お気軽にお問合せください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/Biochemistry

本記事では、Biochemistryにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   University of Nebraska Title: “A Panel of Protein Kinase Chemosensors Distinguishes Different Types of Fatty Liver Disease”   本研究は、STAMTMモデルのNAFLD、NASHおよびHCCステージでMK2 (MAPKAPK2)活性の有意な増加を報告しております。 STAMTMモデルは、キナーゼインヒビターの薬効評価試験にご利用頂けます。   ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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2025.02.02

STAMマウス肝癌のヒト相関性に関する論文発表

本記事では、UCSDのMichael Karinチームの、NASH-HCCモデル(STAM™マウス)肝癌のヒト患者相関性に関する研究論文をご案内させて頂きます。   PNAS  October 16, 2018 | vol. 115 | no. 42 | E9879 “Integrative genomic analysis of mouse and human hepatocellular carcinoma “   STAMTMマウスは、脂肪肝から肝炎、線維化、そして肝癌までの進行が、すべてのマウスにおいてヒトNASHと同じ病態進行で、100%規則正しく発現するモデルマウスとして、NASH-肝癌研究に用いられております。 本論文では、4つの代表的な肝癌モデル(MUP transgenic、TAK1-knockout、DENおよびSTAMTM)とヒト肝癌についてゲノムおよびトランスクリトームの比較を行った結果、STAMTMマウスで発生する肝癌が最もヒト肝癌に類似していることが示されました。   弊社は、STAMTMマウスを用いた薬効試験をはじめ、小スケールで実施いただけるパイロット試験プラン、臓器サンプルや個体の販売など、研究者のニーズに応じたサービスを提供しております。   ご要望やご質問等ございましたら、お気軽にお問合せください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/Hepatology Communications

本記事では、Hepatology Communicationsにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   Novartis社 Title: “Tropifexor-Mediated Abrogation of Steatohepatitis and Fibrosis is Associated with the Antioxidative Gene Expression Profile in Rodents”   本研究は、STAMTMモデルを用いて、非胆汁酸FXR作動薬であるTropifexorの線維化に対する治療効果を報告しております。   ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/International Journal of Gastroenterology

本記事では、International Journal of Gastroenterologyにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   Enanta社 Title: “Characterization of EDP-305, a Highly Potent and Selective Farnesoid X Receptor Agonist, for the Treatment of Non-alcoholic Steatohepatitis”   本研究は、STAMTMモデルを用いて、EDP-305(FXRアゴニスト)の抗NASH効果を報告しております。 ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/ Frontiers in Genetics

本記事では、Frontiers in Geneticsにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   FDA-National Center for Toxicological Research (NCTR) Title: ” Gene Expression and DNA Methylation Alterations During Non-alcoholic Steatohepatitis-Associated Liver Carcinogenesis “   本研究は、STAMTMモデルを用いて、病態進行に伴う肝遺伝子発現および遺伝子特異的なDNAメチル化の変化を明らかにしました。   ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/ Experimental Animals

本記事では、Experimental Animalsにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   神奈川県立保健福祉大学 Title: “Analysis of amino acid profiles of blood over time and biomarkers associated with non-alcoholic steatohepatitis in STAM mice”   本研究は、STAMTMモデルにおける血液中の遊離アミノ酸解析の結果を報告しております。 ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/ Journal of Cellular and Molecular Medicine

本記事では、Journal of Cellular and Molecular Medicineにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   Pharmaxis社 Title: “The lysyl oxidase like 2/3 enzymatic inhibitor, PXS-5153A, reduces crosslinks and ameliorates fibrosis”   本研究は、STAMTMモデルを用いて、PXS-5153A(LOXL2/LOXL3阻害剤)の抗NASHおよび抗線維化効果を報告しております。 ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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2025.02.02

論文発表についてのお知らせ/ Scientific Reports

本記事では、Scientific Reportsにて弊社クライアント様による論文発表がございましたのでご紹介させて頂きます。   Title: ” Connectivity mapping of angiotensin-PPAR interactions involved in the amelioration of non-alcoholic steatohepatitis by Telmisartan “   Telmisartanは、STAMTMモデル(NASH-肝癌マウスモデル)を用いた試験において、NAFLD Activity scoreおよび線維化の改善効果が報告されておりますが、その作用機序の詳細は明らかになっておりませんでした。 本研究は、これまで明らかにされていなかったTelmisartanの抗炎症および抗線維化効果の作用機序についてSTAMTMモデルを用いて解明しております。  

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