NASHモデルを用いた薬効評価試験実績_TGFβ
本記事では、弊社クライアント様がnpj Precision Oncologyに投稿された論文についてご紹介いたします。
Title: “Transcriptomic analysis of hepatocellular carcinoma reveals molecular features of disease progression and tumor immune biology”
STAM™マウスは、NASHを背景肝として肝ガンを自然発症する病態モデルマウスです。
本論文では、STAM™マウスを用いて、TGF-β中和抗体の投与が線維化に伴う肝ガンを抑制する可能性を報告しています。肝ガンフェーズにあるSTAM™マウスへTGF-β中和抗体を投与することで、線維化面積や肝臓中の腫瘍数・直径の減少が確認されております。またCD8+T cellの腫瘍への浸潤の増加も確認されました。
肝ガンは、線維化の進行過程でガン関連遺伝子が影響を受けて発症すると考えられております。したがって、線維化に関与する因子を抑制することがHCCの治療や予防に役立つことが期待されます。
弊社では、こちらの論文のように肝硬変と肝ガンを罹患したヒトで観られた線維化因子の変化に基づき、抗線維化に関する候補物質の薬効試験をSTAM™マウスで実施することで、臨床相関性のある前臨床試験を行うことが可能です。
またSTAM™の他、弊社では肺や皮膚、腎臓等、種々の臓器における炎症/線維化疾患のモデルマウスを取り揃え、薬効評価試験サービスをご提供しております。研究員同席の下、Webミーティングも可能でございますので、ご関心がありましたらお問い合わせください。