NASHモデルを用いた薬効評価試験実績_ 間葉系幹細胞由来の細胞外小胞(MSC-sEV)
本記事では、弊社クライアント様 【Agency for Science, Technology and Research (A*STAR) (SGP)】がInt. J. Mol. Sci.誌に論文を投稿されましたのでご紹介させていただきます。
Title: MSC-sEV Treatment Polarizes Pro-Fibrotic M2 Macrophages without Exacerbating Liver Fibrosis in NASH
(Zhang et al., Int J Mol Sci., 2023)
本論文では、間葉系間質細胞/幹細胞由来の細胞外小胞 (MSC-sEV)のNASH治療効果について、STAM™マウスを用いて評価されております。
本論文ではMSC-sEVがNASHの治療に有用であることが示唆されました。 vehicle投与群のSTAM™マウスと比較して、MSC-sEVを投与したNASHフェーズのSTAM™マウスでは、NASHの主要な臨床エンドポイントであるNAFLD activity scoreおよび肝臓の線維化面積が有意に減少したことが示されております。
STAM™マウスは弊社SMCラボラトリーズが開発した世界初のNASHから肝ガンを発症する病態モデルマウスです。ヒトNASHと類似した病態(脂肪肝→NASH→肝線維化→HCC)を発症することから、NASH診断に用いるNAFLD activity scoreによるNASH病態の評価も可能であり、これまで多くの薬効評価試験や基礎研究に活用されてきました。