2025.02.03

IPFモデルにおける肺機能バイオマーカー

本記事では、特発性肺線維症 (Idiopathic Pulmonary Fibrosis, IPF)の非侵襲性肺機能マーカーについてご紹介させて頂きます。

 

特発性肺線維症などの肺疾患では、肺のCTや病理組織解析と共に肺機能の評価が行われます。マウスの場合、肺機能の評価は手順の煩雑さ、専用機器の必要性のため、簡単に実施することはできません。そのため、様々な分子でバイオマーカーとしての有用性評価が行われています。

その中でMatrix Metalloproteinase-7 (MMP-7)は、IPF患者においてその増加が肺機能(DLCO、FVC)の低下と相関を示すことが示されており、肺機能のバイオマーカーとなることが期待されている分子です[Rosas et al., PLoS Med., 2008]。

 

弊社Bleomycin (BLM)-induced IPFモデルにおけるMMP-7の生化学解析の結果は下記の通りです。

 

IPFモデルではBLM投与後7日目で血漿MMP-7の増加、また、病態進行に伴いBLM投与後21日目でMMP-7の更なる増加が認められました。さらに、IPF治療薬としてFDAから承認されているNintedanib投与はMMP-7の減少を示しました。

 

弊社では今回ご紹介したMMP-7の他、様々な病態モデルにおきまして非侵襲性バイオマーカーの有効性の検討を行っております。これにより、クライアント様に臨床相関性の高い病態モデルをご提供できると考えております。

 

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