2025.02.02

HCCモデルに関するレビュー論文のご案内

STAM™モデルは20週齢までにNASH由来のHCCを発症する弊社の独自モデルであり、NASH-HCC研究や治療法開発に最適なモデルです。HCC研究に関連するモデルマウスに関するレビュー論文がHepatoma Researchに投稿され、その中で、STAM™モデルの利点についてもご紹介いただいております。今回はその内容を抜粋してご紹介いたします。

 

高いヒトHCCの再現性

広くHCCモデルとして使われるDENモデルの腫瘍と比べて、STAM™ モデルの腫瘍は予後不良な、悪性度の高い腫瘍の発生するなど、ヒトのHCCと高い相関が確認されました。

更にSTAM™ モデルで発生する腫瘍はマイクロCTを用いた解析により、ヒトのがんステージ分類法であるBarcelona Clinic Liver Cancer Staging systemにおいて、Stage BまたはCであることが報告されております。

 

高い分子遺伝学な再現性

STAM™ モデルではヒトHCCで発生するCTNNB1変異やTP53変異を再現しております。

 

短期間での腫瘍形成能

STAM™ モデルは他のモデルが40週で腫瘍形成するのと比較して、わずか20週という短期間での腫瘍形成がなされるため、試験期間の短縮が可能となっております。

 

肝臓がん研究に対する優秀なプラットフォーム

STAM™ モデルはがん研究を行う上で、画期的なプラットフォームとなりえます。

Shalapour氏はSTAM™ モデルを用いた研究で、NASH性肝細胞がん発生では、抗腫瘍細胞障害性CD8 + Tリンパ球の活性化を直接阻害する常在IgA +プラズマ細胞によって促進されるという報告をあげております。

 

今回ご紹介したレビュー論文では、HCC研究には単一のモデルだけではなく、複数のモデル動物を組み合わせた研究が不可欠であると論じています。

現在、がん研究を他のモデルでご検討されている方も、これから非臨床モデルでのがん研究を開始される方も、STAM™ モデルをがん研究のプロジェクトにご活用するのはいかがでしょうか。