DAMPs/PAMPsとSTAMの病態発症の関連について
本記事では弊社のSTAMTMモデルとDAMPs/PAMPs関連因子の相関についてご紹介を致します。
炎症や線維化を引き起こす因子の一つとして、組織や細胞の障害に伴って放出されるダメージ関連分子パターン(Damage-associated molecule patterns; DAMPs)と
外来細菌や腸管細菌が死滅や破壊されることで放出される病原体関連分子パターン (Pathogen-associated molecule patterns; PAMPs)が知られています。
DAMPs/PAMPsは細胞内のパターン認識受容体 (Pattern recognition receptor; PRR)によって認識され、免疫応答を誘導します。
またPRRは、肝臓中のクッパー細胞や肝星細胞にも存在しており、DAMPs/PAMPsのシグナルを受け炎症・線維化を誘発します。
【ヒトでのDAMPs/PAMPsとNASHについて】
ヒトにおいてDAMPs/PAMPsは、NASHの発症や病態進行に関連していることが報告されております。
今回は、DAMPs/PAMPs 関連因子の一例としてS100 protein A8[1]、Toll-like receptor 4 [2]、NLRP3 [3]を解析致しました。
[1] Serhal R, Biomed Res Int., 2015、[2] Vespasiani-Gentilucci U, Liver Int., 2015、[3] Traber P, PLoS One, 2013
以下のデータは、弊社STAMTMモデルを用いて上記遺伝子発現を解析した結果です。
STAMTMモデルにおいて、いずれの遺伝子も発現上昇の傾向が確認されたことから、DAMPs/PAMPsを標的にした治療薬の評価に本モデルを利用できることが示唆されました。
弊社では本モデルの経時的なRNAシークエンスデータを取得しており、今回解析した遺伝子以外にも、お問い合わせいただければ標的因子の調査が可能です。
その他、資料請求やご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。