2025.05.16

同一化合物による複数モデル評価

本日は、開発化合物に関する非臨床データの価値を最大化するためのご提案をさせていただきたくご連絡いたしました。

研究開発の可能性を広げる2つの戦略的アプローチ
今回は、貴社で開発中の治療薬の更なる発展に向け、以下の2つの方向性をご提案させていただきます。

ご提案1:適応症拡大戦略:疾患領域の拡張
近年、同一の試験物質を複数の疾患領域に展開すること注目されており、実際に弊社顧客のInsilico Medicine社様のNature Biotechnology誌に掲載された研究(Ren et al., Nat Biotechnol., 2024)では、TNIK阻害剤の効果を肺・皮膚・腎臓の複数の線維化モデルで実証し、臨床試験まで進展された事例がございます。

当社でも、以下のようなニーズに応じて各臓器の線維化モデルを活用した試験設計が可能です:
– 「どの臓器を適応とするか決めかねている」
– 「肝臓疾患に効きそうな化合物だが、他臓器での評価も検討したい」
– 「パイプラインの適応拡大を狙いたい」
当社では、肺・肝臓・腎臓・大腸・皮膚などに対応する評価系を備えており、化合物の特性に合わせた試験デザインをご提案可能です。

ご提案2:複数の疾患モデルによる強固なエビデンス構築
例えば、MASH疾患ではSTAM model (lean type MASH)やDIAMOND model (obese type MASH)など、異なる特徴や病態メカニズムを持つ複数のMASHモデルを組み合わせて評価を実施(Cheung-Flynn et al., Nutrients, 2025)し、薬効や作用メカニズムに関する再現性のある説得力の高いデータを構築することが可能です。
こうしたアプローチはFDAのAnimal Rule Guidanceにも沿っており、モデル依存性の排除や導出戦略・パートナーシップ構築における差別化資料としても有効です。

ご興味ございましたら、ぜひ一度オンライン等で詳細をお打合せさせていただければ幸いです。