2025.01.30

臨床相関性の高いHCCモデルマウスのご紹介

本記事では、弊社クライアント様がProc Natl Acad Sci U S A.に投稿された論文についてご紹介いたします (Dow, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018)。


 
STAMTMマウスは、NASHを背景として肝ガンを自然発症する病態モデルマウスです。 本論文では、肝ガンフェーズのSTAMTMマウスの肝臓サンプルを用い、ヒト肝ガン患者の肝臓サンプルと比較したトランスクリプトーム解析を実施しております。
興味深いことに、STAMTMマウスの肝ガンは、他の肝ガンモデル(MUP, TAK1, DEN)と比較して、ヒトの分子パターンに最も近いことが報告されました。


 
ヒト肝ガン患者と同様にCtnnb1遺伝子に頻繁な変異があり、その下流経路であるWnt経路や細胞周期に関する経路、クロマチン修飾経路でも同様な変異が見られました。
また、STAMTMマウスの肝ガンは、ヒトにおける悪性度の高い増殖性腫瘍と類似していることが示されました。
以上のことから、STAMTMマウスがヒト肝ガン患者と比較して、遺伝子レベルで高い臨床相関性を示すことが示唆されました。
 

もし肝ガンに対する薬効評価試験をご検討中であれば、弊社STAMTMモデルをぜひご一考いただければ幸いです。
弊社ではお客様の化合物やご要望に合わせて、肝ガンの予防試験や治療試験など、試験デザインを提案することが可能です。
STAMTMマウスの利用にご興味ある場合は是非お問い合わせください。