ヒト肝ガン患者と弊社肝ガンモデルマウスの相関性
本記事では、弊社STAMTMマウスの肝細胞ガンへの関連性について、ご紹介致します。
肝細胞ガンは、最も発生頻度の高い原発性肝ガンであり、癌種における罹患率としては5番目に、癌関連の死因としては3番目に多いガンです(Shariff MI et al, 2009)。
また毎年、世界では約50万人以上のHCC患者が発生していると推定されています(Motola-Kuba D et al, 2006)。
弊社STAMTMマウスは、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)のモデルマウスとしての特徴を有するだけでなく、20週齢で100%のマウスが発ガンするなど肝細胞ガンのモデルマウスとしての特徴も有します。
肝細胞ガンに対する治療戦略は、腫瘍の進行ステージと肝機能によって決定されます。
- STAMTMモデルは、以下の特徴を示すことにより、ヒトのガンステージの概念を適用できる最初のマウスモデルである。
- 16-20週齢で、肝細胞ガンの平均腫瘍増殖率が150%
- 腫瘍の転移がなく、肝機能が保持されている
- ヒト患者と同様の病態進行を示し、かつ短期間で発ガンする
これらの特徴から、STAMTMマウスは、ヒトのガンステージ分類法であるBarcelona Clinic Liver Cancer Staging systemにおいて、Stage BまたはCであることが報告されております。
患者のガンステージに合わせた病態モデルマウスを使用することで、肝細胞ガンを対象とする薬効評価試験を行う際により適切な評価が可能であると考えております。