SMCラボラトリーズが毎⽉発信している研究コラムをご覧いただけます。
2025.04.25
本記事では脂肪肝、炎症、線維化を短期間で引き起こすことが可能なCDAHFDモデルにおいて、GLP-1 receptor agonistであるLiraglutideのデータを取得しましたので、そのご紹介を致します。 CDAHFDモデルの概要 コリン欠乏・高脂肪(60%)・0.1%メチオニン添加飼料による誘導モデル 数週間という短期間で脂肪肝、炎症、線維化を再現 抗線維化薬評価に適したモデル 【自社データ】Liraglutideによる肝線維化の抑制効果 本モデルを用いた社内試験にて、Liraglutide投与群ではコントロール群と比較し、線維化スコアの有意な低下を確認しております。 病理組織像やその他解析データなど、詳細な情報をご希望の方はお気軽にご連絡ください。 今後のご研究の一助となれば幸いです。
2025.04.18
本記事では、肥満型MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)モデルについてご紹介します。 MASHは多様な病態を示す複雑な疾患であり、ヒト病態を適切に評価するためには、目的に応じて複数のモデルを使い分けることが重要です。既存のモデルには、肥満型・非肥満型、脂質異常症の有無、肝がんへの進展など、それぞれ異なる特徴があります。 SMCラボラトリーズはMASH研究のパイオニアとして、さまざまなタイプのMASHモデルをご用意しています。本日はその中から、**肥満型MASHモデル「GANダイエットモデル」**をご紹介いたします。 GANモデルの主な特長: 肥満型表現型を示す 脂質異常症は顕著ではない MASH発症までに約15〜25週を要する ヒトMASHにみられる多くの病理学的特徴を再現 弊社では本モデルに関する多くのバックグラウンドデータを取得しており、その一部をご希望に応じて提供可能です。 また、GANモデルの詳細データや、ヒトMASH病態を網羅するための最適なモデルの組み合わせ、モデル比較表などにご関心がございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。これまでの豊富な試験実績をもとに、貴社に最適な情報とモデルをご提案させていただきます。
2025.04.11
本記事では、PSC研究を成功に導くモデル選定のポイントについてご紹介します。 理想的なPSCモデルに求められる要素: ・Duct injury (intra- and extrahepatic) ・Ductular reaction ・Onion-like periductal fibrosis ・Portal inflammation ・Association with IBD ▼ ▼ ▼ しかしながら、これらを全て再現する単一モデルは存在していないのが現状です。 では、どのように評価を進めればよいのでしょうか? ▶ 複数のPSCモデルを組み合わせて使用することで、より包括的な評価が可能になります。 どのモデルを選択するべきか? 各PSCモデルの特徴を比較した「モデル比較表」をご用意いたしました。 用途に合わせた最適なモデルの選定にぜひお役立てください。 モデルに関するご質問やどのように研究に活用するかご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
2025.04.04
STAM™
本記事では、弊社クライアント様がSTAMTMマウスモデルを用いた研究において、MASH進行抑制に関する論文を報告されましたので、ご紹介させていただきます。 ▶ 該当論文はこちら Reactive Dicarbonyl Scavenging with 2-Hydroxybenzylamine Improves MASH 本論文では、reactive dicarbonyl electrophiles (DE)のスカベンジャーである「2-HOBA」が、肝臓における酸化ストレス・炎症・ミトコンドリア機能障害等の軽減を通じて、MASHの進行を抑える効果が示されています。 以下のようにMASHのエンドポイントにも設定されているNAFLD activity scoreの有意な減少が認められています。 STAMTMマウス利用のメリット、ポイント: ・MASH病態の再現率の高さから様々なpathwayの化合物の評価が可能 ・臨床相関性が高く、1試験で様々なMASH病態を評価可能 ・100%のマウスがMASHからHCCまで発症するため、発がん予防、治療試験のどちらにも最適 SMCラボラトリーズでは、以下のような形での研究をご支援が可能です。 ✅STAMTMマウスを用いたMASH~HCCステージでの評価試験 ✅承認された治療薬であるレスメチロームとの比較試験 ✅STAMTMと異なるMASHモデル(高脂肪食誘導モデル等)を用いてヒト病態を網羅した評価試験 新たな候補化合物の評価をご検討中でしたら、ぜひお気軽にご相談ください。 貴社の開発ステージ・目的に応じた試験系をご提案いたします。 ご質問やお打ち合わせのご希望がございましたら、お問い合わせ頂ければ幸いです。
2025.03.28
本日は、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)の経路に関する研究論文をご紹介します。本研究は、これまで課題とされてきたGPCRを標的としたNASH/MASH治療薬開発の壁を乗り越えた好例です。 GPR119は、GLP-1およびグルコース応答性インスリン分泌を促進することで、糖尿病を背景とする代謝異常と関連の深いNASH/MASHに対する治療標的として期待されてきました。しかし、従来のGPR119作動薬は肝脂肪の改善効果こそ見られるものの、炎症や線維化への作用が乏しいことが多く、臨床開発に進展した例は限られていました。 今回ご紹介するLee SHらの研究では、当社オリジナルで特許取得済みのNASH/MASH-HCCモデル「STAM™マウス(8–12週齢)」を用い、GPR119作動薬DA-1241の有効性が検証されました。 DA-1241投与群では以下の効果が確認されました: NAFLD活動度スコアの有意な低下 肝線維化の抑制 OCA(後期臨床開発中薬)と比較しても、炎症スコアの低下傾向を示す このように、代謝異常だけでなく炎症・線維化への効果を明確に示すことが、NASH/MASH治療薬の効率的な研究開発につながるといえるでしょう。 GPR119をはじめとするGPCRを標的とした新薬開発は、未充足医療ニーズを満たすだけでなく、First-in-class薬の創出にもつながる大きな可能性を秘めています。 GPCR関連化合物のin vivo評価には、STAM™マウスをご活用ください! 炎症・線維化・代謝異常のいずれかに作用するGPCR関連化合物をお持ちでしたら、ぜひSTAM™マウスによる評価をご検討ください。皆さまからのお問い合わせを、心よりお待ちしております。
2025.03.21
本記事では、ブレオマイシン誘発性IPF研究における弊社の経験をご紹介いたします。 当社独自の MASH モデル以外で最もリクエストの多いモデルが、 肺線維症に対する薬剤の評価を目的としたブレオマイシン誘発 IPF モデルです。 過去 10 年間で、当社はブレオマイシン誘発性 IPF モデルを使用して 150 件を超える研究を実施し、さまざまな MoA を持つ候補薬をテストし、様々なパスウェイをターゲットにしてきました。これらの研究を通じて、当社は Ashcroft スコアと肺 CT スキャンのデータを用いて、データの相関があることを確認するなど豊富な経験と知識を獲得しました。過去の豊富な経験を活かし、お客様の研究設計を最適化し、データに裏付けられた試験をご提案しております。 組織学的画像と BALF の分析に加えて、マウスが生存している試験期間中に CT スキャンを通じて線維症の進行を評価できます。また、患者の肺の CT スキャンは、線維症の進行を診断するための一般的な方法です。したがって、前臨床評価中にCTを用いた評価をすることで、臨床段階に移行するためのより強力なデータを作成できます。 – 1 匹のマウスから全ての分析が可能なサンプル採材 (組織学、遺伝子発現、生化学、BALF分析) – 線維症の重症度、体重減少、死亡率の評価に最適化 – 疾患誘発にマイクロスプレーを使用することで再現性が向上し、病態を均一化 – 10年以上の経験に基づく専門的な組織学的評価 – 臨床試験でも用いられているCTスキャンによる線維性病変の評価 – 陽性対照としてニンテダニブ(治療薬)とデキサメタゾン(予防薬)が利用可能 弊社の過去データをご覧になりたい場合や、ブレオマイシン誘発性 IPF モデルに関する詳しい情報をご希望の場合は、お気軽にお問い合わせください。
2025.03.14
本記事では、弊社COPDモデルについてご紹介いたします。 弊社COPDモデルを選択すべき理由 ✅臨床相関性の高い評価:弊社モデルでは、臨床研究を反映したCTスキャン、肺機能検査、組織学的分析を解析項目として実施することが可能。 ✅単一マウスを用いた複数の解析:1匹のマウスから用途に合わせて肺を採材可能なため、同一個体における組織、生化学、BALF、遺伝子解析を包括的に評価可能。 ✅COPDと線維化の専門的な病理組織解析:弊社チームは、肺の線維化、炎症疾患に関する深い専門知識を有しており、正確な評価が可能 ✅ Standard of Careが利用可能:ロフロミラストを陽性対照として設定した比較研究が実施可能 ✅PPE投与の最適化:病態誘導に使用するPPEの投与にはマイクロスプレイヤーを使用しており、均一な分布と一貫した病態進行を保証 PPE誘導性COPDモデルの特徴 弊社COPDモデルはエラスチンの分解、免疫細胞の浸潤、進行性の肺胞破壊と気道の拡大に繋がるCOPDの病態を模倣しております。これは肺気腫の典型的な特徴となります。(Lloyd Tanner and Andrew Bruce Single, J Innate Immune, 2020). こちらのモデルにご興味がございましたら、お問い合わせください。
2025.03.07
本記事では、弊社CCl4モデルの最新版資料についてご紹介いたします。 ダイジェスト版資料は以下からダウンロード頂けます。 (ダイジェスト版にはモデルの概要と一部データが含まれます。) 完全版資料には以下の内容が含まれます。 ・ヒト患者とCCl4モデルの比較表 ・過去実施経験のあるターゲットとモダリティ情報 ・長期誘導時のplasma ALT値と肝線維化データ 完全版資料をご希望の方は、以下よりお問い合わせください。 完全版資料をリクエスト SMCラボラトリーズは、炎症、線維症、腫瘍の動物モデルを用いた薬剤評価試験を提供しているCROで、 CCl4モデル試験を含め、1,000件以上の試験実績がございます。他のCROと比較しても、豊富な試験実績と幅広い背景データを有しており、世界30か国以上のお客様からご依頼を頂いております。 モデルに関するご質問やどのように研究に活用するかご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
2025.02.27
本記事では、弊社が保有している肺疾患モデルの最新版資料についてご紹介いたします。 最新版資料では 、肺疾患モデルの経時データや臨床試験が実施されている化合物の評価データなどが含まれており、前臨床試験の検討にご活用頂ければと考えております。 ダイジェスト版資料は以下からダウンロード頂けます。 全てのデータを含むフルバージョン資料をご希望の場合は コンタクトフォームよりお問い合わせください。 SMCラボラトリーズは、炎症、線維症、腫瘍の動物モデルを用いた薬剤評価試験を提供しているCROで、 150を超えるIPF試験の実施経験を含め、1,000件以上の試験実績がございます。他のCROと比較しても、豊富な試験実績と幅広い背景データを有しており、世界30か国以上のお客様からご依頼を頂いております。 モデルに関するご質問やどのように研究に活用するかご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
2025.02.21
本記事では、弊社BDLモデルの最新版資料についてご紹介いたします。 最新版資料では 胆汁性胆管炎患者とBDLモデルの比較表、BDL病態の経時的変化、遺伝子・組織解析データなどがアップデートされており、前臨床試験の検討にご活用頂ければと考えております。 ダイジェスト版資料は以下からダウンロード頂けます (ダイジェスト版にはモデルの概要と一部データが含まれます。) 完全版資料には以下の内容が含まれます。 ・胆汁性胆管炎患者とBDLモデルの比較表 ・疾患のタイムコースデータ ・組織・遺伝子発現データなど 完全版資料をご希望の方は、以下よりお問い合わせください。 完全版資料をリクエスト SMCラボラトリーズは、炎症、線維症、腫瘍の動物モデルを用いた薬剤評価試験を提供しているCROで、 UUOモデル試験を含め、1,000件以上の試験実績がございます。他のCROと比較しても、豊富な試験実績と幅広い背景データを有しており、世界30か国以上のお客様からご依頼を頂いております。 モデルに関するご質問やどのように研究に活用するかご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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