2025.02.02

慢性腎臓病に対する新薬開発が望まれています

本記事では、世界人口の9~12%が罹患していると推定されている慢性腎臓病と病変の特徴についてご紹介致します。

昨年、Nature Reviews nephrologyに下記タイトルの論文が発表されました。
The COVID-19 pandemic: progress in nephrology

 

COVID-19の合併症として腎機能の低下が認められることからも、腎疾患への注目が集まっています。

慢性腎臓病とは
慢性腎臓病は腎機能の低下や構造の異常が継続する疾患であり、腎障害マーカーや組織学的な解析により評価が行われます。
この慢性腎臓病は病態進行に伴い様々な合併症を引き起こし、米国では毎年数百万人が慢性腎臓病関連の合併症により生命が脅かされており、人口の1%未満である上記患者によって年間医療費の6%以上が消費されるとの報告もあります。

慢性腎疾患の病態について
腎疾患は病変の主座により、大きく糸球体疾患と尿細管・間質性疾患に分けられます。
腎機能の低下や腎臓の構造異常は共通しているものの、原因や病変の主座、認められるマーカーなどに違いがあります。
そのため、弊社に薬効評価試験の依頼があった場合も、お客様のターゲットによって病変の主座や認められる腎障害マーカーについてはお問い合わせが多い点になります。

現在までにCKDの根本的な治療法はなく、その進行遅延による病態悪化抑制を目的とした治療が行われています。そのため、慢性腎臓病に対する根本的な治療薬の開発が望まれています。
弊社では慢性腎臓病に対する病態モデルマウスを用いて新薬開発に対する薬効評価試験サービスを提供しております。
下記の4種類のモデルをご提供しており、各モデルにおいて得意とする評価項目が異なるため、お客様のターゲットに合わせてご利用頂くことが可能です。